英語絵本とBBカードで学ぶ英語教室「すぎのこ英語多読教室」です。
3人の子供たちの子育て期には、幼稚園や図書館で借りてくる日本語の絵本を寝る前に読み聞かせるのがわたしの日課でした。
絵本の中には、子育ての知恵がたくさん詰まっているだけでなく、海外の絵本からは外国の文化や歴史などの知識、心が動く言葉も溢れていました。
今思うと、子どもと味わったあのときの時間も、読んだ絵本も、すべてわたし自身のためにあったのだな~、と今になって思います。
そしていま、英語多読と出会い、懐かしい絵本の原書に出くわすことも。
年月も経て、英語で改めて読む絵本には、原語でそのまま受け取る言葉の良さと力があります。
今月は教室おすすめのハロウィン絵本を2冊ご紹介します。
1冊目は、日本人作家カズノ・コハラさんの「Ghosts in the House」
2008年度のNYタイムズ・ベストイラスト賞に選ばれた作品です。
見ての通り、版画作品のとてもかわいらしい絵本
かぼちゃ色の背景に黒い線だけでも、とても秋らしい雰囲気が伝わってきますが、ちょっと透けた白色のおばけたちが、なんとも言えず愛くるしく、ストーリーも奇想天外。
子どもたちのGhostの印象もこの本を読んだらすっかり変わってしまうことでしょう。
絵本の中の英語表現
「英語多読」の最終ゴールは「読むのを楽しむこと」なので、普段絵本は「ただ読むだけ」です。
でも、たまには中学生と、目先を変えて、絵本からいろんな表現や語彙や文法を学びます。
多読からは外れてしまいますが、絵本を使って「精読」の時間をとることも。
文の構造や文型をかみ砕いて理解して読むことは、英語力アップに欠かすことはできません。
学校で習った文法も、絵本で生きた英語に出会うと「なるほど!」と腑に落ちます。
そんなときの生徒たちの表情は「学ぶ楽しさ」に満ちています。
そして、その後おうちでの多読が加速することもよくあります。
絵本はどんなテキストや学校の教科書よりも生きた英語が学べます。
だから、多読っ子たちは英語の文脈をそのままとらえるのがとても得意になるのです。
「あの家おばけが出そうだよ~」って英語では?
The house seems to be hauted. と言うことができますね!
では「お化けが出そうな不気味な」表現は?
そう!「spooky」もこの時期よく絵本に登場します。
「all the ghosts」→「most of them」→「one of them」→「last two ghosts」
これらの表現も中学生には注目させます。
これらの表現を深く読み取ることができると、物語をさらに楽しめます。
物語のはじまりとおわりの決まり文句も出てきますね。
あるところに・・・な女の子がいました。
Once there was a girl who…..
幸せに暮らしましたとさ。
They lived happily ever after.
やっぱり絵本の結びはハッピーエンドが一番!
2冊目は、Erica Silvermanの「Big Pumpkin」
誰もが知っている「おおきなカブ」のかぼちゃバージョンなので、小さな子でも読み進めていくうちに「あ!このお話!」と気づいて嬉そうにします。
出てくるキャラクターたちも
ハロウィンお馴染みの Witch, Vampire, Ghost, Mummy, Bat
また、繰り返し表現が多いので、何度も耳にしているうちに、意味を理解できたりします。
かぼちゃがなかなか採れなくてびくともしない様子を
The pumpkin just sat.
いよいよ明日はハロウィン!という時も
Halloween was just hours away.
のような、英語独特の言い回し表現や
英語の物語でよく用いられる倒置法
Along came a ghost. Off came the pumpkin.
Whoosh, Thump-bumpのようなオノマトペ
また、比較級やto不定詞、文型などの中学文法もたくさん入っています。
そして、中学生からは英英辞典を使っていますが
「引っ張る」という意味のpull と tug意味使い分けは?とか
何度も出てくる ‘Drat!’ や ’boast’の意味は、英和辞典から日本語の意味で理解するよりも英英辞典の説明のほうがしっくりくることもあります。
何より、せっかく「英語脳」で英語多読をしているときに、日本語が介入して、思考が切り替わってしまうことも避けられるので、中学生以上はぜひ英英辞典を使いこなしていってほしいと思います。
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